中途半端な私がフリーランスライターになったワケ

”家族との暮らし” と ”自分の夢” 
どちらも大切に、フレキシブルに変化しながら生きて行くこと

2人の子どもの出産を経て、家族や子育て、そして自分自身と向き合う中で「目指したい!」と思ったのが、そんな生き方でした。

いわゆる「出産離職組」でもあり、慣れない土地で赤ちゃんを育てながらライターの経験もほとんどなかったところから、現在の生き方に行きつくまで様々な模索と試行錯誤を5年ほど続けてきた私。

「どうして/どうやってライターになったの?」と聞いていただくことが増えてきたため、これまでの道のりについて少しずつ書いていきたいと思います。

海外転勤ありき、”先の見えない辛さ”と戦う数年間

現在は海外転勤が延期中

ブラジルまでの道のりは、片道36時間以上!さすが地球の裏側…

昨年2019年の終わり、夫にブラジルへの海外転勤の内示が出ました。

夫は2020年3月にブラジルへ行き、当時に日本では小学校の休校などが始まり、8歳5歳の超元気な兄妹と共にワンオペ自粛生活を送っていた我が家。

その後5月に夫は一時帰国。
私たちはもともと7月に渡航する予定でしたが、まだ日本にいるという状態です。

状況的にまだ帯同が許されないということもありますが、子どもたちの進学等の関係で来年3月までは日本にいることに決めています。

「今年こそ海外転勤かも」のモヤモヤ

夫は基本的に海外転勤がある部署で働いており、かれこれ5年以上「今年こそあるかも…」という状態。
はっきり”いつ”、”どこへ”、”何年間”かはわからないけれど、いずれ海外に行く…自分の仕事をどうしていくか、家の購入、子どもたちの進学など、今後の人生に於いて重要なことを決めづらい状態が続きました。

さらにここ2年ほどは、具体的に転勤先まで言われていたのに、直前で同僚の方の退職などによってひっくり返る、なんてことも!

家族で海外に移り住むのはやはり大変なこと。
まだ実際に海外で生活をしたことがない立場で偉そうなことは何も言えないとわかりつつも、私の場合、「先の見えない状態」が続くことに対して、数年前まではかなりストレスに感じていました。

ママになったことで迷い、ママになったことで夢を叶えた

現在、長男は8歳、長女は5歳に。

結婚に伴い関西へ…キャリアが分断

私のこれまでを少し書かせていただくと、結婚を機に生まれ育った東京を離れ、当時夫が働いていた大阪へ転居し、それに伴い会社は退職しました。

自分で積極的に選んだ道でしたが、漠然と「結婚式や新婚旅行が無事済んだら、また働こう」と思っていました。
しかし新婚旅行から戻り落ち着いた矢先に妊娠が発覚、再び会社勤めをすることはないまま初めての出産を迎えます。

私が長男長女を出産した2012~15年頃は、今ほどは「働き方改革」や「女性活躍推進」といった言葉に象徴される考えが浸透していなかったこともあり、初めての地での初めての子育てに一所懸命向き合う一方、“もうこのまま子育て以外はできないのかも…”という焦りや不安でモヤモヤすることも多い日々を過ごしていました。

関西の生活に慣れた頃、夫の仕事の関係で再び東京に戻りましたが、そこで今度は前述の「数年以内に海外転勤がある」という状況になります。

「先の見えない不自由さ」が夢へのきっかけに

私の場合、もともと「書くことを仕事にできたら」という漠然とした想いは持っていましたが、ママになったことでライターとしての道が拓けていった部分が大きいと感じています。

また、今でこそフリーランスの方も増え在宅ワークも一般的になりましたが、いち早くそういったフレキシブルな働き方を選択した理由は、一度会社を辞めてしまったことと、海外転勤で先が見えづらく再就職に踏みきりにくい状況だったということが大きい。

今も昔も、結局先が見えないことが多い私の人生ですが、これまでも、一見”不自由な状況”や”自分以外の要因で決まったこと”の中に、実は自分にとっての「より良い未来」の種があったと感じています。

未経験&子育て中でモヤモヤしてばかりいた私が、どんなふうに自分なりの未来や可能性を切り拓いていったか…その変遷について、これから少しずつ書いていこうと思います。

おまけ

ブラジルでも時を刻む、家族お揃い時計

夫がブラジルへ発つ前に「4人でお揃いの時計買わへんか~」と可愛い提案があり、CASIOさんの時計を買いました。
色やデザインも豊富で、4人分買っても約10000円くらいとリーズナブル!

生まれも育ちも京都の夫。根は優しいのですが、私の”はんなり言葉”のイメージを覆した、結構強めの関西弁でしゃべります(笑)そんな彼の口からでた「お揃い」の言葉は良い意味でギャップがありました。

当時は、彼がひとりでブラジルに渡航する直前。色々想いがあるのかなとちょっとしんみりしたりもしつつ、すぐに「子ども達とみんなで選ぼう!」という話になりました。

やはり日本と比べると治安が悪いというブラジルでは、運悪く色々と盗られてしまうこともあるそう(そのシチュエーション自体が怖いけど…)。そもそも高価なもの、華美に見えるものは身に着けない方が良いと、夫の会社で受けた事前研修でも言われました。極端な話100円ショップのアクセサリーだったとしても、派手だと狙われることがあるよというお話が印象に残っています。

リーズナブルでも気に入っているし、大切なものを盗られたりするのは嫌ですが…でもひょんなことから、こんな素敵な時計を買えることになり嬉しい!
子ども達、特にスポーツタイプの腕時計を買うのが初めてだった5歳娘は「大人みたいな時計!」と大喜びしています。

離れているからこそ、”家族お揃い”ってつながっている感じがしていいなぁと、つけるたび温かな気持ちにしてもらっています。

ブラジルでも、末永く時を刻んでほしいです。

著者プロフィール

ライター 佐々木 はる菜
ライター 佐々木 はる菜
現在は夫の海外転勤に同行し、小学生の兄妹と共に家族でブラジル在住。集英社「LEEweb」や企業HPでのコラム連載、時事通信社「時事ドットコム」での特集記事など、女性目線・ママ目線に強いライターとして国内外のトレンドや社会的な取り組みなどを幅広く執筆。丁寧な取材に基づく等身大の体験記事、インタビュー記事、実体験をもとにしたコラムに定評がある。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」についての発信がライフワーク。著書にkindle「今こそ!フリーランスママ入門」。

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